親の財産を半分没収。

親の財産を半分没収。

その税金が、日本の伝統を終わらせる

その税金が、日本の伝統を終わらせる

ゲスト

高橋 洋一

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親が一生かけて築いた財産を、なぜ死んだら国に半分取られなければならないのか。税理士でも弁護士でもない普通の家庭が、ある日突然その現実に直面する。55%という最高税率、基礎控除の40%カット、現金一括納税という壁、そして黒字なのに廃業を選ぶ中小企業が年間4万件を超えるという事実。藤井厳喜が経済学者・高橋洋一さんとの対談を通じて明かすのは、相続税がただの「お金の話」ではなく、家族を解体し、伝統を断ち切り、やがて日本そのものを変質させていく制度的な仕掛けだということだ。知れば知るほど、この国の税制の正体が見えてくる。最後まで聞かないと、損するどころか気づかぬうちにやられている。

1.「二重課税」という名の合法的没収

1.「二重課税」という名の合法的没収

所得税を払い、固定資産税を払い、消費税まで払って残ったお金は、自分のものじゃなかったのか。藤井厳喜はこれを「二重課税」と断言する。税務署側は「受け取る側にかかる税だから二重課税ではない」と言い張るが、同じ家族から取ることに変わりはない。現在の最高税率55%は国際的にも突出して高く、2015年の改悪で基礎控除が40%カットされたことで、かつては亡くなった人の4%しかかからなかった相続税が、今や9〜10%に倍増した。都内に1戸建てを持っているだけで課税対象になる時代だ。しかも現金一括10か月以内という条件が、不動産や著作権しかない家庭を追い詰める。中山美穂さんのケースが話題になったように、これは誰にでも起きうる現実だ。

2. 相続税が日本のものづくりを壊している

2. 相続税が日本のものづくりを壊している

倒産ではない。黒字なのに、やめるしかない。東京商工リサーチのデータによると、年間4万件以上の中小企業が休廃業・解散を選んでいて、その約6割が直前期の決算で黒字だったという。なぜか。事業継承税制という制度はあるが、これは猶予であって免除ではない。廃業・売却・雇用維持の失敗があれば、猶予されていた相続税に年利数%の利子まで上乗せされて現金一括請求される。そのリスクを子や孫に負わせられるかと考えたとき、黒字でも「やめる」を選ぶ経営者が続出している。その結果、日本の大手メーカーを支えてきた国内サプライチェーンが静かに崩壊し、技術とノウハウが円安の恩恵を受けた外資に二束三文で買い取られていく。これは産業破壊だと藤井は言い切る。

3. 財務省と宏池会が組んだ「増税装置」

3. 財務省と宏池会が組んだ「増税装置」

安倍派消滅後に加速した構造。なぜこんな税制が続くのか。藤井が指摘するのは、自民党税制調査会が財務省に完全に取り込まれてしまったという政治構造だ。かつて党税調は中小企業オーナーたちの声を代弁し、財務省と渡り合う対抗軸だった。しかし宏池会・岸田派が主導する「富の再配分」路線と財務省の増税志向が結びつき、党税調の幹部が財務省出身者や岸田派で固められた結果、増税にブレーキをかける力が失われた。そして安倍晋三氏が暗殺され、財務省への最大の対抗軸だった安倍派が解体されたことで、この流れは一気に加速した。2024年以降は生前贈与の遡及期間も3年から7年へ拡大され、逃げ道は着々と封じられている。見逃してはいけないのは、これが偶然ではなく、意図を持った制度設計だという視点だ。

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内容紹介

内容紹介

  1. 「死んだら半分没収」では、何も残せない
    家族の伝統と資産を断ち切る仕組みの正体


  2. 相続税が壊す日本のものづくり
    年間4万件の中小企業消滅と外資に技術を買い叩かれていく国内サプライチェーンの危機


  3. 増税装置が完成した政治の構造
    誰がブレーキを踏んでいたか、そして誰がそれを壊したか

編集後記

編集後記

「相続税は家族解体のための制度だ」という言葉は、最初は言い過ぎに聞こえた。しかし黒字廃業4万件、基礎控除40%カット、現金一括10ヶ月という数字を並べると、言い過ぎどころか的確な表現に聞こえてくる。自分が借りているマンションのオーナーが外国人だったら、知らないうちに源泉徴収義務が発生していたかもしれないという話には、正直ぞっとした。税金の話は難しそうで後回しにしがちだが、知らないでいることの方がずっとリスクが高いと今回気づいた。

 

プロフィール

プロフィール

高橋 洋一

高橋 洋一

元財務官僚・数量政策学者。高橋氏は、日本で初めて政府のバランスシート(財務諸表)を作り、日本の財政が極めて健全な状態にあることを明らかにしました。それは、「日本には膨大な借金があり、財政破綻するかもしれないから、増税するしかない」という財務省や議員の主張を覆すものでした。

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