漫画サブカル
Apr 1, 2023
藤井 厳喜

日本文化を「武士道」や「農村共同体」だけで語ることはできない。そんな視点から、藤井厳喜が語るのは「自由民=放浪の芸術家たち」の存在です。松尾芭蕉、山下清、円空…彼らの移動と表現が、地域文化の橋渡しとなっていた事実に目を向けることで、日本という国の“多様性”が見えてきます。あなたが知らなかった「もう一つの日本文化」を、どうぞ最後までお見逃しなく!
旅しながら文化を創った「自由民」の代表格、芭蕉・西行・円空・山下清。彼らは土地に縛られず、自然と人々の中に身を置くことで、独自の表現を生み出してきた。その姿は、権力や定住に縛られない日本文化のもう一つの根幹を映し出している。現代にも通じる生き方のヒントがここにある!

自由民たちは、旅の中で庶民と深く関わりながら文化を紡いできた。農民や職人の暮らしに触れ、共に生きる中で作品が育まれていた事実は、文化が一部の特権階級だけでなく、名もなき人々との協働でつくられてきた証でもある。その視点が、今の私たちに必要な感性を教えてくれます。

戦後の画一的な社会から、個人の多様な在り方を尊重する流れへ。旅する芸術家たちのように、場や肩書きに縛られずに生きることは、ポストコロナ時代の新しい生き方のモデルになる。自由に動き、他者と交わりながら、自分の表現を追求する。そんな姿勢がこれからをつくっていく。
放浪が生んだ、もうひとつの日本文化史
権力から離れ、自然と庶民とともに生きた者たちの文化的系譜に光を当てる視点。
名もなき人々とともに築いた、表現の本質
芭蕉・円空・西行らが、庶民の生活の中で磨かれた芸術性を見つめ直す切り口。
「肩書きに縛られない生き方」が次の時代をつくる
旅する表現者たちの姿が、現代の個人や働き方にどうヒントを与える。
「日本文化って何だろう?」と考えたとき、つい“美しく整った伝統”ばかりに目が向きがちです。でもこの語りを通して、実は「旅」と「自由」を軸にした文化も脈々と続いてきたことを知りました。新しい視点から、もう一度この国を見つめ直したくなる。そんな時間でした。
国際政治学者。ハーバード大学大学院博士課程修了。日本のマスメディアでは決して報道されない、欧米政府が扱うレベルの政治・経済の動向、そして市民レベルの情報も踏まえて、文化、思想、宗教など多方面から分析し未来を的確に見抜くその予測能力は、内外の専門家から高く評価されている。
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