藤井厳喜×井出康博が暴く

藤井厳喜×井出康博が暴く

「育成就労制度」という名の移民政策の正体

「育成就労制度」という名の移民政策の正体

その他

出井 康博

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「技能実習制度が廃止されて良くなる」そう思っているなら、それは官僚が仕掛けた言葉のマジックにはまっている。藤井厳喜が外国人労働者問題の第一人者・ジャーナリストの井出康博さんと語り合うのは、2024年に導入が決まった「育成就労制度」の正体だ。名前は変わっても利権構造は温存され、むしろ日本は本格的な移民受け入れ国家へと突き進んでいる。JICAが垂れ流す「根拠なき数字」、岸田ファミリービジネスの実態、そして人手不足の「本当の解決策」まで。最後まで読めば、ニュースの裏側が見えてきます!

1.「育成就労制度」は改善ではなく移民政策の本音化

1.「育成就労制度」は改善ではなく移民政策の本音化

技能実習制度は「日本で技術を学んで帰国する」という建前のもと1993年から30年続いた。しかし2019年に「特定技能」制度が加わり、帰国しなくてもよくなった時点で論理的に破綻していたと藤井は指摘する。今回の「育成就労制度」はその破綻をつじつま合わせするどころか、「もう移民を受け入れる」という本音をついに丸出しにしたものだと井出さんは断言する。名前が変わっても監理団体の利権構造は温存され、ベトナム人労働者が多額の借金を背負って来日させられる仕組みも変わらない。官僚が「育成就労」という聞こえのいい言葉を作り出すのはいつものことだが、中身は改悪だと両者は声を揃える。

2. 岸田ファミリービジネスとJICAの「根拠なき数字」

2. 岸田ファミリービジネスとJICAの「根拠なき数字」

特定技能の登録支援機関を束ねる全国組織の役職に、岸田元首相の弟・岸田武雄さんが就いていると井出さんは明かす。兄が首相として作った仕組みで弟が利益を得る構図は、違法ではないが政治的に見て適切なのかと藤井は問う。さらに問題なのがJICAの田中明彦理事長が音頭を取って作ったレポートだ。「2030年に外国人労働者419万人、2040年に674万人必要」という数字が大手メディアで一人歩きしているが、その根拠は政府の経済成長目標を前提にした逆算に過ぎない。利害関係者が自分たちの商売に都合のいいレポートを書いているだけだと、藤井と井出さんは強く警告する。

3.人手不足は「外国人で解決」ではなく「生産性向上」で解決すべき

3.人手不足は「外国人で解決」ではなく「生産性向上」で解決すべき

「人手が足りないから外国人を入れる」という発想そのものが間違いだと藤井は主張する。人手不足だからこそ賃金が上がり、介護士が家族を養える給料をもらえるようになる。それを安い外国人労働力で抑え込めば、賃金は上がらず問題を未来に先送りするだけだ。井出さんはさらに踏み込む。外国人が増えた職種では日本人が離れていくため、10人の職場に5人加えても15人にはならない。むしろ新たな人手不足を生み出すと海外の事例が示している。農業も介護も、ドローン・ロボット・AIへの投資で生産性を抜本的に高めるのが本筋であり、低賃金労働でごまかし続ける限り日本社会の問題は永遠に解決しないと両者は結論づける。

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内容紹介

内容紹介

  1. 「育成就労制度」は改善ではなく移民政策の本音宣言
    技能実習から30年、名前を変えても利権構造は変わらない真実


  2. JICAの数字と岸田ファミリービジネスの深い
    根拠なき「674万人」が一人歩きする、利害関係者が作るレポートの罠


  3. 人手不足を外国人で解決しようとすると何が起きるか
    賃金低下・日本人離れ・問題の先送り。生産性向上だけが本当の答え

編集後記

編集後記

人手が足りないから賃金が上がる、という当たり前の市場原理を、安い外国人労働力で潰してきたのが日本の30年だったのかもしれない。井出さんの「外国人を入れても15人にはならない」という指摘も鋭かった。JICAのレポートが「利害関係者の商売のためのレポート」だという見方は、知っておかないと完全に騙される話だ。「育成就労」という言葉を聞いた時に「改善された」と思った自分を反省しました。

 

プロフィール

プロフィール

ジャーナリスト

ジャーナリスト

移民・外国人労働者問題を専門とするジャーナリスト。元『日経ウイークリー』記者としての取材経験や、米国シンクタンクでの研究実績を活かし、国内外の労働・介護・教育現場に鋭く切り込むルポを多数執筆。著書『ルポ ニッポン絶望工場』をはじめ、制度の歪みや現場の実態を明らかにし、社会の深層に迫る言論活動を展開している。

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