音楽
Oct 1, 2023
ゲスト
アドリアナ・アルカイデ

バロック・バイオリニストのアドリアナさんと鍵盤奏者の丹野めぐみさんをゲストに迎えた特別回。舞台は、音楽を通じて「心の奥にある静けさ」と「芸術のスピリット」に触れる、まさに魂の対話です。アドリアナさんはスペイン出身。長年ヨーロッパで活躍しながら、北海道の雄大な自然に出会い、初めて自作曲を生み出したと語ります。17世紀の作曲家ビーバーの「ロザリオ・ソナタ」にも焦点をあて、信仰・自然・創造の関係性を探ります。心と音楽が交わる感動のひととき、最後まで見逃せません!
アドリアナさんが初めて作曲したのは、北海道を訪れた時。壮大な自然の中で「美しさ」「純粋さ」「自由」を感じ、自分の中にも“小さな北海道”があると気づいたと語ります。静寂と風の音が、心の奥の創造力を呼び覚ます。その経験は、音楽家としての人生を変える原点に。偶然の出会いが、芸術の新たな扉を開く瞬間を体現しています。

▼HOKKIDO
バロック音楽では「演奏者」よりも「音楽そのもの」が主役。アドリアナさんは「自分を空にして、音楽の精神をそのまま通す」ことを信条とします。通訳を介さず、音がそのまま心に届く。それがバロックの真髄。彼女にとっての挑戦は、自我を手放し、音楽の力を信じること。現代を生きる私たちにとっても、“純粋に受け取り、伝える”という姿勢は学びになるはずです!

17世紀、バッハ以前の巨匠ハインリヒ・ビーバーは、弦楽器の可能性を極限まで追求した革新者。彼の代表作「ロザリオ・ソナタ」は、キリストの生涯を描いた神聖な組曲であり、各曲には異なる調弦(スコルダトゥーラ)が施されています。動物の鳴き声や自然の音を模した「ソナタ・レプレゼンタティーヴァ」など、音で世界を描く“スタイル・ファンタスティコ”は、創造の自由を象徴。彼の作品を通じて、音楽が“祈り”や“感謝”を超えて、世界の真理に迫る芸術であることを教えてくれます。
動画でもご視聴いただけます▼
イントロダクション:バロックバイオリニスト Adriana Alcaideさん
.オリジナル「Improvisation for HOKKAIDO」
J.S.バッハ「シャコンヌ」ニ短調
トーク:バロックバイオリンの魅力
トーク:バロック音楽とハインリヒ・ビーバー「ロザリオ・ソナタ」パッサカリア ト短調
ハインリヒ・ビーバー「ロザリオ・ソナタ」パッサカリア ト短調
【特典映像】J.S.バッハ「シャコンヌ」ニ短調
アドリアナさんの言葉には、「音楽は自分ではなく、宇宙の声を聴くもの」という静かな信念がありました。 北海道の自然が彼女に与えたのは、外の風景ではなく“内なる静けさ”。そしてバロックの音楽が教えてくれるのは、「自我を消すことで世界とつながる」という真理。それは現代を生きる私たちにも通じる姿勢です。 喧騒の中でも、耳を澄ませば聴こえてくる“魂の旋律” 見えないものに敬意を払い、音楽のように生きること。そこに、豊かに生きるためのヒントが隠されているのかもしれません。
スペイン・バルセロナ出身のバロック・バイオリニスト。
カタロニア政府奨学金を得てハーグ王立音楽院で学び、ヨーロッパ各地の主要古楽アンサンブル(L’Arpeggiata、Al Ayre Españolなど)や世界の名ホール(カーネギーホール、コンセルトヘボウ等)で演奏活動を展開。
演奏家としてだけでなく舞台芸術家としても活動し、子ども向け公演にも出演。札幌のユニット「草舞弦」との出会いをきっかけに日本の民謡にも関心を広げ、スペイン大使館や北海道での公演も行う。
▼表現者アドリアナの真の姿に迫る音楽ドキュメンタリー
<前編>
https://youtu.be/JvKOdFP2SQE?si=H6F980OMjyKXojNT
<後編>
https://youtu.be/A9tLX5YlANc?si=QU5tPCALD7iX0Ry9
▼公式HP
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